顎関節症の診断1




顎関節症の診断では、最初に問診→視診→触診といった流れで行われます。それぞれの診断についてみていきます。


■ 問診

診断の上での問診の役割は大きく、症状を把握する上で重要です。問診で質問する内容として、代表的なものを上げていきます。

1.全身の症状・その他
全身の症状とは、今現在の健康状態などです。それからこれまでの既往歴や、アレルギーの有無、常用している薬などについても尋ねられることがあります。

2.3大症状について
顎関節症の3大症状、関節雑音、開口障害、顎関節部の痛みなどの確認を取る意味で、今最も気になる症状について聞かれます。関節雑音ならどのような音がするか、開口障害ならどの程度開くか、顎間接部の痛みならどのような痛みで、どの程度続くものなのか、などが聞かれます。それから3大症状が一番気になるのはいつか、強く症状を感じるのはどのようなときかなども合わせて聞かれます。

3.原因の確認
顎関節症の原因として考えられているプラキシズムや偏咀嚼、ストレスの有無などについて聞かれます。


管理人の意見
改めて確認してみて思ったのは、やはり現在の歯学界での顎関節症についての原因、症状といったものへの捉え方に即して、問診が進んでいるようですね。まあいわれてみれば至極当然なことなのですが。ですから、問診時に顎関節症とのつながりがはっきりしてない、頭痛や肩こり、全身の倦怠感など訴えたとしても、それはそれで別の問題としてといった形で捉えられているのかもしれませんね。



■ 視診

次に視診を行います。呼んで字の如しで、眼でみて症状を確認します。確認するポイントは主に次の3つです。

1.姿勢
正しい姿勢かどうか、猫背ではないかどうかの確認をします。

2.顔貌
左右対称か、咬筋が緊張してないかどうかを確認します。

3.口腔内
歯の磨耗がないか、頬の粘膜や下の側部に歯の圧痕(あっこん)はないか。噛み合わせの異常はないかを確認します。


管理人の意見
左右対称や歯の磨耗、歯の圧痕の跡の確認などはおそらく、偏咀嚼や噛み合わせの異常、プラキシズムなどの確認をしているんだろうなとわかるのですが、姿勢の確認はなぜするのか、歯学会の顎関節症の捉えられ方から判断するにその理由がちょっとわかりません。もちろん僕個人の意見では、姿勢と顎関節症は大きく関係していると思っていますが。



■ 触診

実際に触ってみて症状を確認します。確認するのは主に次の2つです。

1.咀嚼筋など
咀嚼筋や肩の筋肉などに緊張や圧痛がないかどうかを確認します。

2.顎関節部
顎関節部に手を当ててみてあごを開閉してもらい、顎関節の動きを確認します。また関節雑音や圧痛がないかどうかも見ます。









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