セルフケア




セルフケアとは患者自身が、日常生活の中で行う治療の事です。以下でセルフケアについて紹介していきます。


■ あごを安静にする

あごを酷使しないよう注意します。具体案としては、「なるべくやわらかいものを食べるようにする」、「硬い肉やガムなど長時間咀嚼し続けなければいけないものは避ける」、「くいしばりに注意する(TMDマントラ(上下の歯を離して顔の筋肉をゆるめる)」などがあげられます。


■ 口を大きく開けない

会話中や食事中は口を大きく開けないよう注意します。食べ物は一口で食べられる大きさにきってから食べるようにします。またあくびにも注意が必要です。あくびをすると筋肉や靭帯がかなり引き伸ばされて負担となります。あくびをコントロールする方法は、あごの下にこぶしを当て、あくびの時はしたから押し上げるようにして、開きすぎないよう調節します。両手が使えないときはあごを胸に付けてあくびをします。それから長時間口が開きっぱなしになる歯科治療もなるべくなら避けた方がいいです。どうしても避けられない場合には、なるべく短時間で治療してもらうようにしたり、5〜10分間隔で休憩とるなどの工夫をしてみてはいかがでしょうか。


■ 温湿布や冷湿布をする

筋肉が慢性的に痛んだり、緊張が強い場合には、温めたタオルなどで温湿布をするといいです。温湿布は1日数回、一回に20分程度を目安に行ってください。入浴時に熱めのシャワーを患部に10分ほど当てて見てもいいです。

筋肉が急に痛み出したり張れたりした時には、今度は冷湿布が効果的です。温めるか冷やすかの判断に困ったときは、一度医者の診察を受けて見るといいかもしれません。


■ マッサージをする

マッサージをすることで、血行がよくなり、痛みが軽減されます。筋肉が緊張することで生じる症状としては、頬のだるさ、開口時の痛み、ツッパリ感などがあげられますが、それらに効果的です。

マッサージの仕方ですが、まずは側頭筋、咬筋を触って見てコリを感じる部分さがします。ついでその部分を中心に、円を描くようにして、少し強めに(オレンジの皮がへこむぐらい)もみほぐします。温湿布の後や入浴後に行うとより効果的です。


■ 姿勢を正す

姿勢が悪いと顎関節症にもよくないそうです。したがって姿勢には注意しましょう。いすに座るときは深く腰をかけ、背中をまっすくに伸ばします。長時間座る場合は、タオルなどを巻いたものを腰の後ろにあてがうと、きれいな姿勢を保てます。おなじ姿勢を長時間続けるのもよくありません。ときどき休憩を取って、全身で大きく伸びをするようにしましょう。それから猫背もよくないので、気になる方は、左右の肩甲骨を寄せて、肩の力を抜くといった仕方で姿勢を正しましょう。


■ 寝るときはあおむけで

うつぶせに寝ると顎関節や首の筋肉に余計な負担がかかるそうなので、あおむけで寝るようにした方がいいみたいです。


■ 運動療法

あごや肩の運動を一日に数回行う。ただし関節や筋肉に強い痛みがあるようなときは控え、痛みが緩和してきた後に、ゆっくりと行うようにする。

1.あごの運動
・あごをゆっくりと開け閉めさせる。↓
・指で前から押さえながら、顎を前に出す。↓
・顎の右側に指を当てて軽く押し、顎をその力に逆らうようにして右に動かす。↓
・顎の下にこぶしを当てて軽く上に押し、その力に逆らうようにして口を開く

2.肩・首の運動
・頭を前後左右に倒します。反動は付けずにゆっくりと行います。頭に手をあて、首には力をいれずに手の力で動かすようにすると良いです。↓
・肩を上げ下げします。ゆっくりと肩をあげて、しばらくそのままにし、数秒してからストンと肩の力をぬきます。


■ リラクゼーションを行う

リラクゼーションの仕方は、まず背もたれのあるいすに腰をかけて、両手を脇にたらし、目を閉じて顎周りの筋肉の力がぬけるよう意識します。ついで肩、ひじ、手首、指先と力をぬいていき、5〜10分ほどして、指先が重くしびれるようになるぐらいまでを目安にします。緊張を和らげるだけでなく、精神的にも落ち着きます。


■ 全身運動

マラソンや水泳などの全身運動も大切です。全身を動かすことで全身の筋肉が適度にほぐれ、顎関節症だけでなく、体の健康を維持する上でも、大変効果があります。













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