●(管理人)の場合●

  管理人が顎関節症になったのは、あくびの時に顎が外れたことがきっかけでした。最初は顎関節症なんて病気は、症状や名前すら知らなかったので、どこに言っていいのかわからず、とりあえずのどの違和感があったので、耳鼻咽喉科に行くことにしました。しかしそこでは異常は発見できず、そこからドクターショッピングを続けることになりました。最後にいったところで、顎関節症だということを指摘され初めてこの病気の存在を知ることになりました。ここまでですでに1年が経過していました。

  耳鼻咽喉科の先生からの紹介で、某歯科系の大学病院に行くことになりました。そこでの治療はスプリントを主体としたものでした。半年近く通ったのですが症状が変わることはありませんでした。先生はこれ以上よくなることはないので、これからはこの病気とうまくつきあっていくようにといわれました。症状は当初と比べても何ら改善していませんでした。当時はどこの病院も同じぐらいの治療技術を持っているものだと思っていたので、ここでだめだということはどこに行ってもダメなのかな、もうずっと直らないのかも、でもそんなのたえられないと、かなり落ち込みました。とにかく何かしないと、いてもたってもいられなかったので、他の病院を当たってみることにしました。

  次に行った病院でも同じようにスプリントで治療しました。3ヶ月近く通ったのですが、何の変化もありませんでした。さすがにこうなってくると、どうせだめなんだろうなという気持ちが大きくなってしまうもので、だめもとで他の病院にもいってみましたが、やっぱりいい結果はえられませんでした。そうした状況でいくつかドクターショッピングを繰り返し、民間療法などにも受けてみたのですが、改善にはいたりませんでした。

  それからしばらくして、いろいろな不定愁訴が出てきました。それまでは、開口障害と、のどの違和感だけだったのが、全身の倦怠感や、極度の肩こり、目の疲れ、視力低下、集中力低下、顎周辺部のこりなどの症状が出てきました。そこで近所のカイロプラクッティックにいってみたのですが、やっぱり改善はえられませんでした。

  どこにも行かないまま1年ほど経ち、その間も症状はひどくなるばかりです。そこでなにを思ったのかまた口腔外科に行くことにしました。ちなみにこの病院に行くことにしたのは以前調べた本で、その先生が顎関節症は筋肉の衰退が原因だというようなことを書いてあり、当時はその考えに少しばかり共感を得たからです。初診時には、先生が自分の考えについて力説してくれましたが、10人以上の生徒に囲まれつつの解説で、居心地がかなり悪かったのを今でも覚えています。内容についてですが、顎関節症は顎の筋肉の衰えが原因で、筋肉を鍛えるために咀嚼回数を増やせば治るといったものでした。半信半疑ながらも、いわれたとおり咀嚼時(噛む時)に咀嚼回数を増やしてみましたが、筋肉が凝っただけで、しばらくして凝りがひいたのかもとの不調な状態に戻りました。後日診療をうけにいった際に、全然よくならないという旨を伝えたところ、かえるまぎわに「別のところにいかれても結構ですよ、どうせどこに行ってもいっしょだろうけどね」と捨て台詞をはかれてしまいました。さも私の努力が足りない結果だよといわんばかりに、そして自分の治療内容に不備はないといいたいかのごとくに。自分の考えに誇りを持つのは結構なことですが、患者の意見にも耳を傾けてほしいところです。自分の思ったとおりに患者が改善しなかったからといって、それを患者のせいにしてしまうのは、どうかと思います。患者の訴えに、病気改善のヒントが隠されている事だって多いでしょうから。

   しばらくはどこにも行かず、ネットや本での情報収集に専念してみることにしました。とりあえずで、歯医者に行ったとしても改善すら期待できないと思ったからです。そんな中偶然顎関節ドットコムというサイトに出会いました。そこでは同じ用にこの病気に苦しみ、何とかしたいとがんばっていられる患者さんと、この病気を抱える患者を何とか治してあげたいとがんばっておられる歯科関係の方が積極的に意見交換をされている場でした。そうした方々の存在を知ったというのは、非常に心強いもので、また自分ひとりだけじゃないんだと、励まされたのも大きな収穫でした。「ひょっとしたら治せるんじゃないか」といった希望を持ち始めたのも、確かこのサイトを訪れてからでした。

  僕自身、まだ顎関節症の完治どころか大きな改善にもいたっていません。ですが今は少しでもこの病気についてしろうと勉強している最中で、完治への道のりを一歩一歩進んでいるんだという気持ちでいます。長い道のりになるかもしれませんが、今は前向きに顎関節症に立ち向かっていこうという気持ちです。





HOME